質問
訪問販売の人に、高額の羽毛布団を買わされてしまいました。
セールストークに乗せられてつい契約書に署名押印してしまいましたが、後になって、必要なかった気がしてきました。また、そもそも毎月の支払をすることができないのではないか、心配です。
どうしたら良いでしょうか。
回答
訪問販売については、特定商取引法という法律が定めを置いています。
漫画の例は、業者が自宅に羽毛布団を売りに来たのであれば、特定商取引法2条1項1号の訪問販売に該当することとなります。
そして、このような訪問販売においては、申込者(買主)等が契約の内容を明らかにする書面を受け取ってから8日以内であれば、クーリングオフの権利を行使できます。クーリングオフとは、直訳すると「冷却期間」みたいなものですが、契約後、冷静になって考え直してみると不要な契約であった場合、無条件で「書面により」「申込の撤回」(特定商取引法9条1項)ができる権利です。
訪問販売のクーリングオフの要件は、次のとおりです。
1 特定商取引法2条1項が規定する訪問販売であること
2 申込・契約の対象が権利の場合は指定権利であること
3 申込書面・契約書面を受け取ってから8日以内であること
4 適用除外(法が定める例外)に該当しないこと
訪問販売に引っかかったときは、今すぐ、お近くの弁護士か、消費者センターに相談してみましょう。
※参照条文
特定商取引法2条1項1号
「販売業者又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)が営業所、代理店その他の主務省令で定める場所(以下「営業所等」という。)以外の場所において、売買契約の申込を受け、若しくは売買契約を締結して行う商品若しくは指定権利の販売又は役務を有償で提供する契約(以下「役務提供契約」という。)の申込を受け、若しくは役務提供契約を締結して行う役務の提供」
特定商取引法2条1項2号
「販売業者又は役務提供事業者が、営業所等において、営業所等以外の場所において呼び止めて営業所等に同行させた者その他政令で定める方法により誘引した者(以下「特定顧客」という。)から売買契約の申込を受け、若しくは特定顧客と売買契約を締結して行う商品若しくは指定権利の販売又は特定顧客から役務提供契約の申込を受け、若しくは特定顧客と役務提供契約を締結して行う役務の提供」